SAKATA YUKIMASA
坂田幸雅のコラム
「なぜ下地を塗るか」の話。
少し絵のこと書いてみようかなと。
20180603のfacebookより
下絵を描く前に下地を塗ります。
買ったきたキャンバスには既に白く塗料が塗られているのですが、はじめに絵の具を塗ります。
「絵の具のつきが良くなる」「マチエール(画肌)をつける」「色をつけることで深みがでる」などの効果が期待できます。
「絵の具のつきが良くなる」最近はアクリル絵の具で描くので、アクリル系の下地材ジェッソを使います。初夏であれば30分から1時間で乾きます。
「マチエール(画肌)をつける」最近は1.5cmくらいの筆で絵の具を置くように塗り、筆跡が少し残る程度の半乾きの時にヘラで伸ばします。完全に乾かし、それを5回程度重ねます。
薄塗りの布目が目立つていどでは絵の具がのって無い気がします。厚く荒い下地は絵の印象が強くなると言われますが、細かな絵が描きにくいので、この程度。
ほとんどキャンバスの目が消える、少し筆後を感じる画肌が、最近は気に入ってます。
「色をつけることで深みがでる」初めて油絵を習ったときは、イエローオーカー(黄土色)の下地でした。長い間、下地はイエローオーカーだと思ってました。
イエローオーカー、茶色、グレーなど複数の色を混在させ最後に淡い色を塗った下地が気にいってた時期もありました。上から仕上げの色を塗ってもその混在が感じられ深みがでるような気がしてました。
濃いクレー・紺・こげ茶といった濃い色の下地を塗った時期もありました。深みのある絵が描けないかと。水色やグレーなど明るい色を試した時期も。
そして、最近は真っ白。