坂田幸雅 Web作品展

~京都風景画小品展 202307~

2023年7月1日公開

京都の風景画 坂田幸雅

生まれ育った京都から少しづつ魅力ある景色が減っているように感じています。
京都らしい風景とはなんだろう、そんな思いで10年あまり京都を描いています。
絵を描くとともに、京町家の保存と活用の取り組みに参加したりしています。
京都がより魅力的な未来につながりますように。
絵を見てそのようなことを考えるきっかけとなることを願っています。

作家略歴

坂田幸雅

さかた ゆきまさ

  • 1970年 京都市生まれ
  • 1991年 京都芸術短期大学洋画コース卒業
  • 1993年 京展
  • 1995年 関西独立展
  • 1995年 京展 紫賞
  • 1996年 独立展 初入選
  • 2013年 あかね画廊3人展(13~19年)
  • 2014年 関西独立展 奨励賞
  • 2017年 独立展 佳作賞
  • 2018年 独立展 山田文子賞
  • 2019年 独立春季新人選抜展 奨励賞
  • 2021年 独立展 独立賞
  • 現  在 独立美術協会会員
京都の風景画 坂田幸雅

写真を元に写した下描きをこつこつ塗っています。俯瞰の構図で描きはじめてから、遠くも写真では見えるので、画面のほとんどを細い筆で描いています。畳2枚ほどの絵に取り組む場合は半年以上かかることもあります。「できるかぎり忠実」を今は心情にしている。「それが良いのか?」と問われることもあるし自分自身でも思うこともある。以前はビルを瓦屋根の建物に描き換えたり試みたこともありました。見た方が「自分のマンションがない!」と指摘されたこともありました。大きな建物を無くした絵は京都に見えないと感じ、今はこのスタイルで描いています。

京都の風景画 坂田幸雅

京都を描く前は、ヨーロッパやアジアなどを旅した思い出をテーマにしていました。どうせなら生活する京都を描いてみよう始めました。きょうとのどこを描くか、どう描くかなかなか定まりませんでした。そんななか瓦屋根がならぶ景色を描いてみたいと思い、高い建物や山からにのぼって描きました。それを見た人からもっと高い視点が面白いのではとアドバイスをいただきました。その方は、作家の想像力で描くことを言われたのだと思いますが、ヘリコプターから自分で撮影しそれを元に描いています。上空から見た京都には瓦屋根が少なく、これが今の京都なのだと認識しました。

京都の風景画 坂田幸雅

ホルベインの「アクリリックガッシュ絵の具」を使っています。
「油絵の具」と「アクリル絵の具」、「アクリリックガッシュ絵の具」の違い。
「油絵の具」は顔料を油で練ってチューブに入ってます。それを油で溶いて塗ります。最近では速乾の溶き油もできていますが、乾燥に夏季では1日、冬季では3日くらいかかります。色によって乾燥時間が随分変わります。濃い色の方が乾きにくい感覚を持ってます。半乾きの時点で上から色を重ねることで油絵独特の風合いがでるとも言われますが、僕は、下の色が混ざらない塗り方が好きです。
「アクリル絵の具」は顔料を樹脂で練りチューブに入ってます。チューブから出した絵の具は水で溶くことができます。乾燥すると水で戻りません。重ねて塗ることもできます。透明度があり、下の色と重なった効果がだせます。水で薄めにのばして塗ると水彩画のように。チューブで出したままだと油絵のようにもりあげて塗ることもできます。30分から1時間で乾きます。
「アクリリックガッシュ絵の具」はアクリル絵の具と類似の特性ですが、アクリル絵の具に比べて不透明のため、ムラ無く塗りやすい、筆後が目立ちにくいなど特性があります。早く乾くことは、隣や下の色と混ざらないだけでなく、既に塗った場所に触れて汚さないので使いやすい。
絵に深みがでない気がして、油絵の具に戻した時期もありました。でも深みを感じる絵は描けず、色を重ねない描き方のほうがその要因だろうと、作者本人もうすうす気づきました。
京都をモチーフにしてから、アクリル絵の具で和の色の商品を使ったり、いろいろな絵の具を試した時期もありました。新しい絵の具を使うと画風が変わり、自分の作風に馴染むのには数枚以上使う必要を感じます。
最近は「アクリリックガッシュ絵の具」を主に使っています。
注意、「ガシュ絵の具」というのもあります。こちらは乾燥してから濡らすと戻ります。 旧商品名は「アクリラガッシュ絵の具」。

「京都再考
 ~京都を南向きに俯瞰で見る~」

京都風景画 Web個展 俯瞰で見た風景

アクリリックガッシュ絵の具 10F(45.5cm×53.0cm)

京都駅の駅ビル、東本願寺を中心に俯瞰で見た風景。

「京都再考
 ~京都駅の南から俯瞰で望む~」

京都風景画 Web個展  京都駅の南から市内を眺めた風景

アクリリックガッシュ絵の具 10F(45.5cm×53.0cm)

俯瞰で一番目にするのは京都駅の南から市内を眺めたこの風景。
2018から22年制作した130号の作品を小さな画面に描いた作品。

京都再考
 ~八坂の塔あたりを俯瞰で見る~

京都風景画 Web個展

アクリリックガッシュ絵の具 3S(27.3cm×27.3cm)

京都再考
 ~瓦屋根の町並み~

京都風景画 Web個 展瓦屋根の町並み

アクリリックガッシュ絵の具 3S(27.3cm×27.3cm)

鴨川早春
~北大路あたり~

京都風景画 Web個展 鴨川早春

アクリリックガッシュ絵の具 3S(27.3cm×27.3cm)

鴨川夏
 ~三条橋あたりを俯瞰で見る~

京都風景画 Web個展 鴨川夏

アクリリックガッシュ絵の具 3S(27.3cm×27.3cm)

鴨川春
 ~団栗橋からの風景~

京都風景画 Web個展 鴨川春

アクリリックガッシュ絵の具 3S(27.3cm×22.0cm)

鴨川早春
 ~三条橋あたり~

京都風景画 Web個展鴨川早春

アクリリックガッシュ絵の具 3S(27.3cm×22.0cm)

夏の嵐山渡月橋

京都風景画 Web個展 夏の嵐山渡月橋

アクリリックガッシュ絵の具 3S(27.3cm×22.0cm)

陶器の京町家

京都風景画 Web個展 陶器の京町家
京都の風景画 坂田幸雅

『レクサス北大路店』さんのオーナーズラウンジに飾っていただきました。

京都の風景画 坂田幸雅

所属する 「独立展」とは、洋画絵画の公募作品展です。会員には、奥谷博、絹谷幸二、大津英敏、松樹路人、土井俊泰など多数の画壇を代表する画家の所属する会です。
独立美術協会は、1926 年(昭和元年)から1930 年にかけて5度開催された佐伯祐三、前田寛治を中心とする1930 年(昭和5年)協会展が発端となり、二科会ほかの団体を超えて気鋭の作家が集まり1930 年に組織され、 2023年で90回目を迎える歴史ある作品展です。
毎年、全国から応募を受け、入選した作品と会員作品を10月に東京国立新美術館で発表します。 その後、大阪、京都、名古屋、福岡等で巡回展が開催されます。
京都展では、その中から、会員作品と入賞作品、京都、滋賀からの出品者の作品、約120点の大作を京都市京セラ美術館に展示します。

出品のご案内

坂田幸雅 出品の案内
京都の風景画 坂田幸雅

魅力ある京都が将来に続くことを願って、町家の保存と活用にも関わっています。丁寧に直して一棟貸し切りの宿として活用しています。傾いた建物もきっちりなおります。現代の技術を取り入れることで快適に暮らすことができます。街を訪れる方にも心地よい風景になると思います。
古い建物を残すことだけが良いとは考えませんが、魅力ある町並みに馴染む建物が増えることを願っています。

京都へお越しの際は 京町家一棟貸切の宿に泊まってみませんか

京町家の保存に繋がればと関わっています。

最後まで見ていただきありがとうございました。

サイト内の画像・文章の無断転載はご遠慮ください。